昨年発表されたSTADIAがついに11月欧米を中心とした14カ国でサービスをスタートすると発表がありました。
価格は月額9.99ドル。日本円にして1000円ちょっとですね。
月額とは別にソフトを都度購入する料金体系も用意するとのこと。
ウオォォーーー( ゚д゚)遂に来た!
サービスを展開する国は、アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、ベルギー、デンマーク、スウェーデン、ノルウェイ、フィンランド。
ん…日本は?(´・ω・)
日本を含むアジアでの展開予定はなし。
ショボーン(´・ω・`)
まぁ、最も市場の大きい中国はグーグルのサービスは使えないし日本は洋ゲーやコアゲームはそもそも受けないし回線環境クソだしで仕方ないかもしれないけどさ…ガッカリ…。
でも、今の環境で日本でサービス始めてもズッコケて撤退を余儀なくされるのが目に見えてるから懸命な判断かな。
日本でのサービスが未定だからってネガティヴな予想を立てているわけじゃないよ!
けして、すっぱい葡萄じゃないよ( ゚д゚)
Google Stadiaが日本でコケる理由
1.洋ゲーは日本でそんなウケない
STADIAが日本でサービスを開始するとしたらリリースするゲームはおそらく欧米で発売されたゲームのローカライズと過去に日本で既に発売されたものが中心になると思います。
日本が物凄い巨大で魅力的な市場という場合でもない限り日本人受けする専用タイトルっていうのは出さないと思うんですよ。採算が合わないから。
でも、洋ゲーのローカライズってコアなファンは買うけど、ヒット作でもせいぜい20~30万本とかで爆発的には売れない。
日本で売れてるゲームっていうのは任天堂のスプラトゥーンだったりスマブラだったり可愛いゲームが多いじゃないですか。
でも、任天堂は自前のハードを出しているので競合他社のSTADIAにゲームを出すことはありえない。
任天堂以外だと、シャドバとかFGOみたいなスマホゲーとか。でも、スマホゲーはわざわざクラウドゲーミングでやる意味ないですよね。
銃で撃ったり、運転手を殴って車から引きずり下ろすゲームが世界で1億本以上売れているわけですが、そういうのは日本ではあまりウケないと思うんですよ。
こんな小汚いオッサンが主人公のゲームやりたいと思いますか?(私は大好きです)
2.価格が意外に高い
身近にSwitchとかPS4とか家庭用ゲームの溢れている現状、多くの日本人にとってStadiaを選ぶメリットってハードを買わなくて良いことだと思うんですよ。
言い換えると、ハードって高いから初期投資を嫌がる人がStadiaを選ぶわけですね。
今回Stadiaの価格が発表されましたが、9.99ドル。思ってたよりは高いかなぁ…。
しかも、月額で遊び放題かと思いきや、遊び放題なのは一部のゲームだけで、月額の範囲で遊べるのはPS+の無料タイトルと同じでちょっと古いゲームが中心になるんじゃないでしょうか。
注目タイトルに関しては普通に家庭用ゲーム機のDL版みたいな買い切りになるようです。
まぁ、それは当たり前の話で、AAAタイトルにハリウッド映画並の開発費がかかる昨今で無料だとか格安でサービスを提供できるわけないですからね。
おそらくサーバーの維持費等はソフトの購入価格に乗ってくると思います。
でも、それだと結局ハードの価格を分割払いで払うのとあんま変わらなくない?
3.日本の通信環境はOCED加盟国で下位
実は上で挙げた理由2つはオマケみたいなもので本題はこちら。
日本の光回線速度はOECD加盟36カ国中23位だそうでピーク時になると東南アジアより遅いらしいです。
うん…ゴールデンタイムの通信速度はロシアより低いですね。
日本の光通信速度、23位に転落 5Gの足かせに
2019/2/15 18:00日本経済新聞 電子版
日本の通信環境が悪化している。日本経済新聞が各国の光回線など高速固定通信の速度を調べたところ、経済協力開発機構(OECD)加盟36カ国中、日本は2015年の7位から18年は23位に転落したことが分かった。大容量動画の普及に設備増強が追いつかず、夜は東南アジア主要国より遅い。次世代通信規格「5G」が始まれば、光回線を通るデータも爆発的に増える。混雑を放置すると産業競争力が落ちていく。
でも、よく光回線の業者がギガ!とか言ってるやん?
あれはある意味詐欺みたいなものです。
回線業者がウリ文句にしている通信速度は理想的な環境での理論上の速度であり、実際にその速度が出ることはまずありません。
というか、ここ数年はその50分の1も出ているか怪しいレベル。
私は以前、フレッツ光をエキサイトで契約していましたが、夜の9時、10時は一桁Mbpsが当たり前。下手すると1Mbpsを切るときも…。
爆発的に増加した光回線の使用者に対して設備が貧弱であれば輻輳(回線が混雑すること)を起こし本来の性能は発揮できません。
STADIAの推奨環境は25Mbps
日本の平均通信速度はというと…7Mbps
一応、推奨環境以下でもプレイ自体は出来るようですが…。
以前は今より日本の回線も全然早かったんですよ。
しかし、昔はなかった動画広告やネットフリックス、アマゾンプライムなどの動画サービス。頻繁に行われるウィンドウズアップデート等で通信量は年々爆発的に増えていますが、それに対するインフラの設備投資が全く追いついていないのが現状です。
日本で光回線のシェアの大半を占めているフレッツ光は設備の増設の基準を契約者数としていますが、一人あたりの通信量が爆発的に増えている現状では、人数ではなくトラフィック(通信量)を基準に設備投資を行うべきだという提言が日本インターネットプロバイダー協会からされています。
ところが、NTTはこの改善要求は再三頑なに拒否しています。
https://www.jaipa.or.jp/information/docs/180411_2.pdf
詳しくは上のPDFを見てください。
まぁ、フレッツ光の独占状態がずっと続いていたので殿様商売なんでしょうね。
NURO光やau光はあまり遅いという話は聞きません。
というわけで、STADIAがどんなに優秀だったとしても要求スペックを満たせる安定した通信環境が日本で普及しない限りは難しいと思います。
SEGAのファンタシースターオンライン2クラウドが盛大にコケたのも、Switchユーザー達の回線環境のクソさを甘く見たから。
(回線自体はまともだけど、無線ルーターから離れた部屋でプレイしているとかそういうのも多そうだけど)
SEGAの名誉のために言うと、優良回線でプレイすればPSO2クラウドはそれなりに快適です。リリース直後の問題の大半はユーザー側の通信環境でした。
日本(というか、フレッツ光)の回線環境を何とかしないことにはSTADIAはおろかその他のクラウドゲーミングが普及する日は来ないと思います。
私が総務省とNTTに言いたいことは唯一つ